空色図鑑 ―心の吐息 忍者ブログ

空色図鑑

行き当たりばったりすぎて常に道を迷っている

2024.11│ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

心の吐息

なんか違う感じがするんだけどな~(´・ω・`)
色々あってしばし創作から離れていたので、もっかリハビリ中です★

そんなわけで軽く大律書いてみましたYO!
ダメだ、私の大地は律が大好きすぎるwww(笑)

大地と律が(というか大律が)好き過ぎて生きるのが辛い(真顔)
好き過ぎて色々空回ってるお(゚∀゚)アヒャ←ダメやん

拍手[4回]

****************************

君の心がそっと、息をする

その瞬間が、たまらなく好きだよ…


「律にとってヴァイオリンを奏でることは、息をすることを同じなんだろうね」

放課後の部室。
暮れ始めた夕焼けに照らし出される世界はどこまでも穏やかだ。
その中でふたりきり、まだ本調子とはいかない律の練習を見守る役として傍にいる。

これは、俺だけが許された権利。
律はあまり人に内面を表したがらない。
表し方を知らない、と言う方が的を射ている。
それでもいいと思う。俺だけが、彼のことを理解しているから。

「… おまえは時々、わからないことを言うな」
「そうかい?」

人は生きる為に息をする。喉の飢えを感じれば水を欲する。
彼にとって"奏でる"という行為は、そういった”必然の行為”であるのかもしれない
息をするように、彼はヴァイオリンを奏でている。
"如月律"という男は、そういう男だ。

「律にとって、生きることは奏でることと同じことなのかなって思ってさ」
「………?」
「わからないって顔だね。いいよ、わからくて」

眉を顰める律に笑いかけて、気にするなと諭す。

意識して息をする人間なんてそういない。だから、当人にはわからない。
わからなくていいと思う。それでこそ、"如月律"なのだから 

けれど、律の音色は変化の少ない表情とは違い、様々な彼の内面を含んでいる。
口ベタな彼の唇より、音色は素直な心を教えてくれる。

「それより、ヴァイオリン弾かないのか…?」
「あぁ…」

すっと、まるでそうすることが普通であるかのように、彼はヴァイオリンを構えた。
長い指で弓を構え、優しく弦に触れ合わせる。
それからまるで眠るように瞳を閉じて、弓を弾いた。

その刹那、それまで無音だった世界に煌めいた音色で溢れていく。
硬い表情の中に隠された律の心が、そっと息をする。
凛とした音色の中に解けた、柔く暖かい歌声


歌声で満たされた世界でそっと息をすると、肺の中まで音色という甘い水で満たされていく。
胸の奥がじんわりと暖かい気持ちで満たされてく感覚が、とても心地いい。

(…綺麗だ…)

ヴァイオリンから溢れる音色はどこまでも煌めいていて。
そして何より、その中にいる律はどんなものより美しい。
こんなに美しい心を、俺は他に知らない。

彼の音色は、初めて出会ったことから何も変わっていない。
凛とした美しさも、清らかな歌声も。
どこまでも真っ直ぐな音色だ。

この心が、音色が、たまらなく愛しい。
ヴァイオリンを奏でる横顔も、"如月律"を構成しているすべてが。


あぁ…いっそ俺の心もこの中に解けて、彼に伝わらないんだろうか…


誰よりも、この音色を愛している…と
PR
*COMMENT-コメント-
*COMMENT FORM-コメント投稿-
  • この記事へのコメント投稿フォームです。
 
Name:
Title:
Mail:
Url:
Color:
Decoration: Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Message:
Pass: ※編集時に必要です。
Secret:  ※チェックすると管理者へのみの表示となります。
■応援中








■写メ日記
■管理人
HN:
水城紫苑
HP:
性別:
女性
職業:
ヲタク
趣味:
妄想
自己紹介:
自分の好みが激変しすぎて絶賛迷子中
■カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
■バーコード