【お題:金やんがショタ王崎を膝の上に座らせてみたら、『お菓子食べるから下ろして』と言われた。『ここで食べればいいじゃん』と言ったら、小さく頷いてお菓子を食べはじめた。おやつの時間だったらしい。】
金澤×ショタ王崎だよ(・ω・)
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「こら、どこへいく」
隣に座っていた信武の小さな身体が突然ソファーから降りたかと思えば、そのままどこかへ歩いて行こうとするので、慌ててシャツを掴んで引きとめた。
その制止にイヤイヤと身じろぐのを気にも留めず、脇の下に両手を差し入れ抱き上げた。そのまま無理やり膝の上に座らせる。
「ねぇ、下ろして」
「駄目。ここで大人しくしてなさい」
「おやつが食べたいから下ろして」
「ここで食べればいいだろ」
どうやらおやつが食べたくて、どこかへ行こうとしたらしい。
「だって、汚れちゃうから」
「別にそんくらい気にしないっつうの」
そもそも自分ですら、ソファーに座ったまま酒を飲んだりしているのだ。今更菓子のカスくらい気にはならないし、目立つようなら掃除すれば済むことだ。
「だからどこへも行かず、ここで食べろ。な?」
そう宥めるように髪をポンポンと撫でてやると納得したようで、信武が小さくうなずいた。
肩から提げていた花型のポシェットを開け、手を中へ差し入れがさごそ。それかすぐに包み紙に包まれたクッキーらしきものをふたつ、鞄から取り出した。
それを嬉しそうに包みを解き、そのまま食べるのかと思いきや、こちらへ差し出した
「なんだ?くれるのか?」
「うん。一緒に食べよう」
にっこりと笑いながら差し出された菓子を受け取ると、今度は自分の分の包みを開け始めた。
包みを外したクッキーを嬉しそうに眺め、ぱくりと口に頬張る。
途端、その表情が幸福を満ちたものに変わる。
「おいしいか?」
「うん!ひろとさんも一緒に食べよう」
幸せそうに笑う小さな恋人に誘われるまま、受け取った菓子に口へと運んだ。
たまにはこんな休日を送るのも、悪くないかもしれない…
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