「先生、
Trick or Treat?」
「なんだ、突然?」
「だって今日はハロウィンですよ?」
「普通そういうもんは子供がやるんじゃないのか?」
「まぁ普通はそうですけど。でも、たまにはいいじゃないですか」
「わかったわかった。…しかし、ここに菓子はないぞ?」
「それじゃ、悪戯ですね」
「ほ~、どんな悪戯をする気だ?」
「えぇと…何がいいかな。しばらく禁煙するとか」
「それは悪戯と言わんだろ。ただでさえ値段上がって悲鳴を上げる愛煙家をこれ以上苛めないでくれよ」
「吸わなきゃいいじゃないですか」
「突然止めたりできるものじゃないんだよ。他のことにしてくれ」
「う~ん…じゃぁ、これでそうです(両頬を引っ張る)」
「いっひにいひゃるられべりゅひゃがったひゃ…あぁ、地味に痛ぇ」
「だって、他に思い浮かばないんですもの。お菓子貰えると思ってたし」
「あのな、唐突に話振っておいて”はいお菓子どうぞ”なんてできると思うか?」
「…それもそうか」
「おまえさん、そもそも段取り間違えてるから。まぁ、実はここに菓子があったりするわけだが」
「あるじゃないですか。しかも、それ冬の新作…食べたいなって思ってた奴」
「この時期になると煩くなる奴がいるんだよ、火原とかさ。ほれ、おまえさんにも」
「それじゃ、遠慮なく。…でもあるなら悪戯受けなくても良かったのでは?」
「どんな悪戯するのか見てみたかったからな。ま、期待はずれだったが」
「(モシャモシャ・・・)」
「…って食ってるし。…それじゃ、今度は俺の番だな」
「はい?」
「信武…
Trick or Trick ?」
「はい、お菓子ならここに…って、あれ?なんか間違ってません?」
「悪戯されるのと悪戯されるの、どっちがいい?」
「それじゃ、どっちも悪戯じゃないですか。ちなみに拒否権は…」
「ないに決まってるだろ?ま、内容位は選ばせてやるけどな?」
「…お柔らかにお願いします」
[2回]
PR