…おまえは、知っているか?…
…俺が、どれだけおまえの存在に助けられてきたか…
「…信武」
同じシーツの中、まどろむ緋色の髪に触れる。
柔らかな髪が指に絡んで、はらりとシーツへ落ちていく。
声に気付いて動く、薄い瞼。
琥珀色の瞳がこちらを見つめ、ふっと穏やかに微笑んだ。
微笑んだまま「…なに?」、と少し掠れ気味の声が返される。
髪に触れていた手をホホへ流し、そっと撫でていく。
「…ありがとう」
そう伝えて、琥珀色の瞳に優しく笑いかける。
言葉に少しだけ驚いたように開かれる瞳。
幾度か目を瞬かせ、擽ったそうに笑いだす。
「おれも…ありがとう」
そういって、両の手がこちらへ伸びてくる。
その手を受け取って、さらに深いところまで抱き寄せた。
互いの体温以外、なにも感じない場所まで…
ありがとう…出会ってくれて
ありがとう…傍にいてくれて
ありがとう…ありがとう…
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何ができるわけでもないけど、ただ傍にいてくれる存在が一番愛しいよねってお話^^
しかし人のパソコンは扱いづらいorz[0回]
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